2020年03月28日

集合論

  「集合論」、というものがあります。
  AND や OR などの 演算 を使って、「集合」を あれこれ 分析する 理論 のことです。
  そんなものを知らなくても、囲碁 は 十分に 打つことが できます。
  たしかに、その通りです。
  でも、意識的に 活用すれば それなりに 良いことが あるかも知れません。

  (例) 詰碁 における 活用

  黒番 の 問題 です。  ( 出題 : 郭求真 )
  次の一手は、どこに打ったらよいでしょうか ?

            9 8 7 6 5 4 3 2 1
    ┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯○┯┯┓ A
    ┼┼┼┼┼┼●○○┼┼┼●┨ B
    ┼┼┼┼┼●┼●┼┼○┼┼┨ C
    ┼┼┼┼┼┼┼●○┼●○●● D
    ┼┼┼┼┼┼┼●┼○┼○○● E
    ┼┼┼┼┼┼┼●┼┼┼┼●┨ F
    ┼┼┼┼┼┼┼┼●┼┼●┼┨ G
    ┼┼┼┼┼┼┼┼┼●●┼┼┨ H
    ┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ I
    ┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨
    ┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨

  黒番 なのですが、あえて 白 が 先着して そのあと 黒 が 2手連打 するものとします。

  白 の 3B に 対応する 黒 の有効 な 2手連打 は、(5B、6C) と (5B、4E) です。
  これが正しければ、黒 の 本来の 初手は、ここに 登場した 3B、4E、5B、6C の
  いずれかに 限定されることに なります。
  なぜならば、これ以外 の 手 は 白 の 3B に 対応することが できないからです。

  同様に 白 の 4B に 対応する 黒 の有効な 2手連打 は、
  (5C、6C)、(7A、6C)、(5D、6C)、(3C、4E)、(3F、4E)、(6C、4E)、(7A、4E)

  さらには

  白 5B → (5C、3C)、(3B、4B)、(3B、4E) 

  白 5C → (4B、3C)、(4B、3B)、(4B、3A) 、(4B、5A)、(3B、4E) 

  白 4E → (5B、6C)、(5B、5C)、(5B、4B) 、(4B、3B)、(4B、3C)、
         (4B、3A)、(4B、5A) 

  このあたりで、これまでのことを 総合 してみます。
  そうすると 黒 の 初手は、

      OR (3B、4E、5B、6C)
  AND
      OR (3C、3F、4B、4E、5C、5D、6C、7A)
  AND
      OR (3B、3C、4B、4E、5B、5C)
  AND
      OR (3A、3B、3C、4B、4E、5A、5C)
  AND
      OR (3A、3B、3C、4B、4E、5A、5B、5C、6C)

  でなければ なりません。

  上の 演算 の 結果は、4E となります。
  そのため 本来の 黒 の 初手は、4E に 限定されます。
  
  詰碁 は、正攻法 ( 理詰め ) で 解くのが 一番です。
  しかしながら 行き詰まって、どうにも ならなくなることが あります。
  そういう時には、ワラ にもすがる思いで このような 手法 に 望みを 託します。
  この程度の 事務的作業で 初手 が 確定するのは、とても 有難いことです。
  
  たまたま 直感 で 浮かんだ 手 を、念のために 検証 する 時 にも 応用 できます。

  ここでは、着手の 候補手 全体 が 「集合」 と 見なされています。


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